07/06/12
季節はめぐる
春夏秋冬、12カ月のカレンダー、1・2・3のリズム、トン・トン・トンのノックの音、とにかく世の中リズミカルです。日本ではとりわけ季節が、多くの行事とか病気とか制度を支配しています。経済の世界では決算期が3月、予算の執行が6月とか、ボーナスの支払いが6月と12月とか、ほとんど決まりきっています。株式相場もリズムがあり、四季の変化に影響されているのです。その影響を知っていればある程度の相場の変化、傾向を読み取りことができるというものです。では四季のない国はどうかといえば、確かに四季のリズムはないようですが、また違ったリズム(イスラエルのラマダンのような)を持っているようです。人間の生き方さえ季節の移り変わりに多大な影響を受けているのです。株式だって例外ではありません。
わかりやすい例をあげれば、4月の入学期を前にして「ランドセルや学用品が売れる」のは常識。また11月からは「カレンダーの売上」がたちます。旅行者も春と秋のシーズンを前に旅行の契約が入ってきて、売上が盛り上がります。また長い休みに入る前には海外旅行などの契約が殺到します。いすれにしても、四季、カレンダー、国の制度などが国民の生活リズムを動かしているわけです。夏に入る前にはビール、清涼飲料水、エアコンなどの「サマーストック」(夏だから儲かる事業)が人気になります。その場合、人が話題にするちょっと前にそういった業種を仕込んでおくことは一応の株式投資の入門としてわかりやすい。無論この場合のリスクは「冷夏」に見舞われてしまうことで、その場合はあきらめて撤退するしかないでしょう。
ビールやアイスクリームのように一年中売れている商品もあります。本来暑い季節の食品でしたが、冬の暖房施設が整ったので、冬でも売れるわけです。消費者としては知恵を出して、どうせ四季折々の需要があるのなら、ピークの時期に注文はしないで、閑散期に購入するほうが何かと有利です。未だ肌寒い季節に「エアコン」の工事をお願いするとか、秋の早い時期に新しいFF暖房機を発注するとか、常識ですが、そういう知恵を西洋では「buy a straw hat in winter(寒い時期に夏用の帽子を買え)」と言っています。株式では「人気のないときに株を仕込むが良い」というような意味でしょうか。どんな株でも人気の頂点で買えばろくな結果はでません。先に買っておけば有利ですが、季節ごとに人気が盛り上がり、株価が上がりやすいということが読める、「シーズンストック」ならそれができますが、シーズンには関係のない業種や株式では通用しません。ですからこのやり方は限られた業種に絞られるでしょう。気になるなら、該当すると考える銘柄の過去の季節習性をチャートで確認すれば、大体わかります。
カレンダーは天体の真理が支配しています。そして12月、3月などは人間の営みの区切りの時期です。そこで、投資にかかわる多くの区切りや締め切りが12月、3月に集中するのはやむをえないところですが、株式市場は12月や3月に上がったりして辻褄を合わせてくれません。もし私が市場という生き物だったら、「人間の都合にあわせて、12月末が高くなるようになどできない」とお断りします。ファンドの多くは12月と3月が決算日ですから、そのとき株価が上がっていてくれたら有り難いのですが、そうはいきません。人間の勝手な希望とか欲望は叶えられないと思っていたほうが正しいのです。上述とは相反するようですが、四季は神様が決めたこと、人間が自己中心に、勝手に利用しているだけのことです。
むしろ制度的な制約は影響が読めます。12月のタックスセル(損を出してその年に発生している益を相殺して税金を節約する)などは制度がやらせるわけです。3月上旬の売りは年金基金のリバランス(運用上の調整)に合わせて発生します。そこで、季節やカレンダーのリズムに合う業種、銘柄を証券会社などに教えてもらい、あらかじめ準備して応じてみる手はあります。また談合問題がしきりと取り上げられている政府の発注なども、株式市場への影響はある程度は予算から判断できます。
更新日
2007年06月12日 火曜日
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