07/07/17
配当こそが投資価値である
「配当こそが投資価値である」と、高名なファンドマネージャー、J・ウイリアムスが70年前に言っている。いまでも、この原則は変わっていない。「いや、株価の値上がりがあるではないか」という意見もある。ごもっともであるが、値上がりを見込むなら、値下がりにだって直面することを誰でも思い知ることになる。トータルリターンという言い方がある。これは配当と値上がりの両者が投資に対する成果だから、株式投資に当たってこの両方のメリットを期待するのは当然である。この両者の違いは、配当は「キャッシュ」として株式を持ち続ける限り入ってくるが、値上がり益はいったん持ち株を売却してしまったら、そこでおしまいということである。「配当」こそ確実な果実なのだ。むろん期末近くに突然減配したりする企業もあるが、おしなべて経営者は「配当はあまり変えたくない」として株主の期待に応えようとする。
「配当利回りを吟味して投資する」
悪い投資家は
「配当利回りを無視して値上がりのみに目を奪われる」
配当を取るためには名義書換をして、期末を通過しなければならない。つまり、比較的長く株を保有することになる。その間、もし値上がりがあれば「しめた!」とばかり売却すればいいのだ。短期は損気ということわざがあるが、逆に昨今では「デイトレイド」を楽しんでいる投資家も少なくない。連続成功の確率は低いとはいえ、そこにあるゲームの楽しさは否めない。
配当といえば、特別配とか記念配とかもあるが、それらは一期のみの増配が多いので、やはり普通配が投資の根拠になる。それにしても世の中記念配が多すぎる。一体何を記念しているのだろう。記念配と聞くと「次は減配にしたいのだな」と引かれ腰の経営者を勘ぐりたくなる。配当の源泉は当期利益である。経営者は企業が成長しているときは配当を抑制してキャッシュを投資にまわし、成長が鈍化してくれば、増配するのが筋というものであるが、それを実行している大企業は少ない。今日でも「配当」に対する経営者の理解が浅いのは否めない。
利益が増えれば配当を増やす。簡単に思えるが、それを実行している企業は少ない。四季報などのページをめくるとき、しっかり見ておくべき項目なのだ。経営者の株主尊重の思想は遅れているが、ただ別に魅力的投資案件があれば、キャッシュを配当には回さないという決断も重要である。そのほうが結局株主のためになるのだから。
低金利の時代、「配当をどうするか」は重要な経営課題といえよう。投資家も資産の運用に当たってはもっと金利(利回り)に敏感にならないと、経営者になめられるのではないだろうか。
「配当利回りと他の金利(預金金利など)を比較して資産の分散を考える」
悪い投資家は
「投資にあたって配当利回りを検討しない」
更新日
2007年07月17日 火曜日
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