HOME > いま注目の企業
公金・公共料金の決済処理の拡大で第2の成長路線に
GMOペイメントゲートウェイ株式会社 第二回
GMOペイメントゲートウェイ株式会社 第二回

非対面型のクレジット決済処理で成長の一途をたどって
きたGMOペイメントゲートウェイだが、今後、さらなる成
長が期待されているのが、税金や水道料などの公金およ
び公共料金のクレジット決済の広がりだ。公金分野では
2006年5月に神奈川県藤沢市で軽自動車税のクレジット納
付が行われ、その後、カード決済が次々に導入されている。
この分野でGMOペイメントゲートウェイは表のように
藤沢市と東京都水道局、大阪府で実績を上げている。
| 自治体 | 対象項目 | 決済システム企業 |
| 神奈川県藤沢市 | 軽自動車税 | GMOペイメントゲートウェイ |
| 東京都水道局 | 水道料金 | GMOペイメントゲートウェイ |
| 三重県玉城町 | 12費目 | 日本カードネットワーク |
| 香川県丸亀市 | 水道料金 | 日本カードネットワーク |
| 宮崎県 | 自動車税 | ヤフー |
| 大阪府 | 調理師免許交付 申請など |
GMOペイメントゲートウェイ |
| 郵政公社 | フレーム切手販売 | GMOペイメントゲートウェイ |
公金の市場規模は、国内の税、料金をすべて合わせて年
間約130兆円にのぼる(日本クレジットカード決済協議会
による)が、このうちサラリーマンの源泉徴収税などカ
ードで支払えないもの、相続税のように高額でクレジッ
トカードの与信枠を超えるものを除いた、自動車税、水
道料金、固定資産税などに、印紙税、申請手数料など小
額のものを含めると最大60兆円と見込まれている。
これに対し、近年の消費者のクレジットカードへのニ
ーズの高まりや政府の推進するIT新改革戦略などの影響
もあり、これから10年は公金市場を中心にクレジットカ
ード決済の需要が大きく拡大する可能性があると予測さ
れている。もちろんカード決済会社にとってはいったん
契約を結べば、安定した手数料収入が期待される極めて
有望なビジネスである。
GMOペイメントゲートウェイがこの分野で業界をリード
しつつあるきっかけとなったのが、2006年にNHK受信料に
クレジットカード決済を適用した実績を持っていること
だ。実際、藤沢市の軽自動車税でのカードによる決済サ
ービスの導入では、GMOペイメントゲートウェイの決済サ
ービスを導入した。これは同市がNHKの受信料決済サー
ビスが順調に稼動している状況を評価した結果だという。
同社では今後、NHK受信料のほか、家賃、宅配、デリバ
リーなどの分野でクレジットカード決済を提供したノウ
ハウを生かし、自治体に焦点を当てて、ASP型のサービス
を提供していく方針だ。
特にクレジットカードの有効性確認や売上請求、カー
ド更新業務を行ういわゆる「洗替サービス」などを一元
化しているのが特徴で、すべての機能をASPサービスとし
て提供することで低コストかつ短期間での導入を可能と
している。また、安全性に配慮したオンライン申し込み
機能も提供している。これによって、中小規模の自治体
でもシステム構築に多大な工数をかけることなく、パッ
ケージを導入するように手軽にサービスをスタートする
ことができるし、各自治体の要望に対応した機能のカス
タマイズにも対応していく計画だ。
一方、公金クレジット決済が普及するためのネックのひ
とつが情報セキュリティ体制だ。納税額などの情報セキ
ュリティには万全の対策が必要となるが、同社は常用セ
キュリティの国際基準であるISO/IEC 27001の認証を取得
するなど、自治体の求められる情報管理体制を備えている。
もうひとつはクレジットカード会社の収入源となる「加
盟店手数料」だ。カード会社にとっては国や地方自治体
といえども自社の「加盟店」となり、一定の手数料を支
払ってもらう必要がある。公金では手数料が利用額の1%
程度になると予測されているが、省庁、自治体は、加盟
店手数料の支払いに難色を示すところも多い。その根拠
は総務省が2007年3月に全国自治体へ出した通達にある。
この中で手数料について「仮に地方自治体が負担すると
しても他の収納手段における手数料との均衡を保つこと
が必要」としている。自治体が負担する手数料を超える
部分は「受益者であり、納税方法を選択した納税者本人
が負担すべきである」という考え方だ。「クレジットカ
ードを利用しない他の納税者との公平性の観点から、1件
当たりの地方自治体の負担に係る上限額を定めるなどの
措置を講ずることが適当」としている。
例えば自動車税4万円を支払う場合、カード決済の手
数料400円に対し、銀行の口座振替は1件約10円、コンビ
ニでは約60円の定額である。
自治体の関係者は税金の未納者を減らす上で納入手段
が増えることは望ましいが、カード決済の手数料がコン
ビニなど他の手数料を大きく上回ることを容認するのは
難しいという見解が多い。「カードを利用しない人との
不公平感をなくす」という主張だ。






