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フューチャーアーキテクトは独立系のIT企業として1989年にわずか2名でスタートし、創業者・金丸恭文氏(代表取締役会長・CEO)の強烈な個性の下、熾烈な競争を勝ち抜き、今日、ユニークなITコンサルタント会社として存在感を増している。
2007年には中小企業マーケットを対象に加えるべく旧ウッドランドを吸収・合併し、現在、社員947名、売上235億円、経常利益29億円(2007年12月期計画)にまで成長してきた。
さらに2010年に連結ベースで売上高300億円、経常利益50億円の達成と年率10%以上の成長を目標に掲げ、中期計画を推進中である。
金丸会長は工学部出身だが、当初、中小企業の経理処理を行うTKCに入社、その後、1981年のIBM・PCの登場に触発され、ロジックシステム・インターナショナルに移り同社でPCを製造し、日本NCRにOEM供給し始め、セブンイレブンのPOSシステムの開発・導入に成功し自信を深めた。
1989年、インテルからの32ビットCPU登場とともに前身であるフィーチャーシステムズを設立、当時言われた「ネオダマ」(ネットワーク、オープン、ダウンサイジング、マルチベンダー)を実現し、「顧客企業の経営をITによって効率化する事業」を開始した。マイクロソフトのビル・ゲーツ氏が同社に着目し、日本企業として初めて買収を図ったが、これを断ったという話は、今や伝説となっている。
金丸会長は最近、次のように語っている。「メインフレームから分散化の時代を迎えたわけだが、新しい技術が登場し、進化している割には、日本のコンピューター産業で新しいプレーヤーは登場していない。IBM、富士通、日立、日本電気のメインフレーマーと同等以上の大規模システムの再設計を行える企業は存在していないが、われわれはそれを目指してきた」。
メインフレーマーはどうしても自社のハードを中心とした技術、サービスの提供になるが、同社は異なるという。
フューチャーアーキテクトで人事を統括する山形長之取締役執行役員も、「われわれは自分たちをコンサルタント会社と位置づけている。当社のミッションはお客様企業の経営課題を解決することであり、企業価値を上げることだ。他のSI企業と異なるのはシステムをつくることが目的ではないということ。日本のほとんどのIT企業が行っていることは道具としてシステムをつくることだ。当社は道具ではなく、"武器"として使えるよい仕組みをつくっている。他のベンダー、SIerは、システムをつくることが目的であり、その後いかに追加でシステム拡張の発注を得るか、機器を売り込むかなど、自分に視点を置いている。われわれは、何かを売るのではなく、よく使われることをミッションにしている」と語っている。
人材採用については理科系を中心に、これに財務、会計などの知識を学習させるなど、金丸会長と同様のキャリアを積ませている。
同社の、現在の事業の概要は以下の3分野。
( )は2007年度上期売上、営業利益、単位百万円
| 1. | ITコンサルタント事業:年商1,000億円以上の大企業を対象とし、グランドデザインから、設計・構築・運用まですべてを責任もって一貫して提供(7,125、1,094) |
| 2. | パッケージ&サービス事業:中堅・中小企業を中心に、柔軟にカスタマイズ可能なソフトウエア・プロダクツを核としたシステム構築を実施 (2,325、81) |
| 3. | 企業活性化事業:人材、知見、IT技術を核に企業の活性化を実行。新潟県の中堅生鮮食品スーパーで第1号事業を実施 (1,837、△45) |
1の分野は旧フューチャーシステムが担当してきた分野。2は2007年に吸収・合併した旧ウッドランドグループが担当してきた分野だ。
同社が手がけ、最近最も注目されているという事例に佐川急便のシステムがある。佐川は約3万2,000人のセールスドライバーが毎日、発生する1,000万個の貨物を運搬しているが、1個の貨物当たり発生する10個のデータ、つまり全体で1日1億件の貨物データを、従来3つのメインフレームコンピューターで処理していた。しかし、情報処理コストが年々急増しているため、これをダウンサイジング化し、45%コスト削減することが目標であった。これは、メインフレームなしには構築できないと言われていたシステムだったが、フューチャーはこれにオープンシステムで取り組み、既に2年半、安定運用しているという。ハードウエアはサーバー100台を並列処理、そのコストは80%削減され、コストパフォーマンスは3倍に向上したという。プログラムはCOBOLからJavaに代わった。
データバックアップセンターを含めて45%削減を実現しつつあると公表されている。
業績は好調である。10月23日発表した2007年度第3四半期連結は売上高6,629百万円、経常利益818百万円で第3四半期の期間損益では過去最高となった。
2007年度通期の連結業績予測は次の通り。
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | |
| 2007年度通期予想 | 23,500(54.0) | 2,830(2.8) | 2,900(5.8) | 1,240(△18.7) |
また、株式還元は配当性向30%以上を目標にしており、2007年は850円、配当性向30.8%を予定している。






