株式会社妙徳
日本の工場を支える
真空吸着搬送機器の専門メーカー
代表取締役社長
中森 俊雄
(ジャスダック、6265、3月決算)
真空吸着搬送機器の専門メーカー

代表取締役社長
中森 俊雄
株式会社妙徳製作所の創業は1951年。日本有数の工業地帯である東京・大田区下丸子に資本金20万円で現・名誉会長の伊勢養治氏の先代によって設立された。同社が大きく発展する契機となったのが72年に開発した空気エゼクタ式の真空発生器「CONVUM(コンバム)」。それまでは機械部品の下請け加工企業に過ぎなかったが、自社開発製品を保有することで自立を目指した。
「CONVUM(コンバム)」は圧縮空気を利用して真空を発生させる装置で、「エゼクタ式真空発生器」の同社ブランド。半導体・電子部品、液晶、自動車、プラスチック製品などの製造工場における各工程の自動化装置に使われる。部品などの対象物を吸着固定したり、吸着搬送する空気圧駆動装置、保持装置、産業用ロボットの"指先"として使用されている。現在、空気圧機器の市場規模は国内で4,000億円以上、全世界では1兆円以上と見られているが、生産技術の進展により設備投資も活発で、市場規模は年々、拡大傾向にある。
同社は1980年代を通じて、「CONVUM(コンバム)」により倍々ゲームで成長してきたが、90年代に入り売上高20億円程度で頭打ちになった。当初はこの分野で独占メーカーだったが、成長するにつれて競合他社の参入が続き、競争が激化してきたことが大きな理由。このため、1990年に真空センサーを開発し、製品ラインアップの拡大を図るとともに、海外市場の開拓を積極化させ、2003年に中国・上海、04年に韓国にそれぞれ100%出資の販売子会社を設立した。多品種少量生産のため、生産は国内で、販売は海外でという図式である。
ジャスダック上場は04年に果たした。
製品面では競争が激しいとは言え、数少ない真空機器の専門メーカーであり、ユーザーニーズに応える多種類の製品を取り揃えるとともに、ロボットの指先に使用されることが多いため、部品や製品に直接触れるという過酷な使用条件での精度、耐久性などを含めて利用ノウハウを蓄積しており、製品の競争力が高い。
直近の業績を2007年3月中間期でみると以下の通り。
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 |
中間(当期) 純利益 |
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2007年9月中間期 2006年9月中間期 |
1,509(△0.8) 1,521( 26.8) |
221(△3.6) 229( 49.0) |
217(△3.7) 226( 51.2) |
121(12.0) 108(14.6) |
| 2007年3月期 | 2,917 | 376 | 371 | 194 |
また、2008年3月期の業績予想は次の通り。
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
| 2008年3月期 | 3,171(8.7) | 430(14.2) | 423(14.1) | 239(22.9) |
上記計画を達成するために、販売面では顧客の技術的な相談に対応できる国内営業態勢の拡充を図っており、07年4月に神奈川営業所、07年10月四国営業所を開設したほか、来期中にさらに営業所の新設を予定している。また、海外販売においては代理店網の拡充を図る他、アジア地域では、昨年、中国の営業拠点・広州営業所・東莞営業所を開設、韓国においても釜山営業所を開設するなど積極的な展開を見せている。来期は、新たな海外拠点の設立準備を進めている。
現在の経営目標は海外市場開拓の積極化。海外売上比率は現状、22%程度だが、これを3年後をメドに40%程度に引き上げることを目標にしている。
新製品ではガラス基板や、液晶用大型パネルなどの搬送を行う「LTUエア浮上搬送ユニット」を開発、販売に注力している。圧縮エアを利用して対象物を浮かせて、完全非接触での搬送が可能なため、対象物にストレスを与えることがなく、また、浮上の高さは50~120μmという微調整が可能。新たな次の売上の柱として拡販に努めている。
また、業務の効率化を図るため、07年夏に岩手県奥州市の岩手事業所内にオペレーションセンターを設置し、これまで各営業所で取り扱っていた受注業務を集約し、受注から出荷までのスピードアップを図った。
さらに福利厚生制度を充実させるため、岩手事業所内に託児所を開設し、女性の働きやすい職場環境整備、人材育成の為海外短期留学制度を導入するなどを進めている。
株式還元については当期も中間配当(1株当たり4.5円)を実施、年間配当では1株当り9円と配当性向30%を目標としている。
同社は、生産財を取り扱っており、一般での知名度は低いがモノづくりの現場ではなくてはならない存在としてさらなる認知度のアップを目指している。

