株式会社トレジャー・ファクトリー
トレジャー・ファクトリーの創立は1995年。創業者の野坂英吾社長は中学生時代から「社長になりたい」と起業の夢を抱いていた。
リサイクルショップに着目したきっかけは大手量販店でのアルバイト。そこでは新しい家電や家具を配送するとともに用済みになった家電や家具を引き取り、捨てていた。「もったいない」と感じると同時に「これはビジネスになるのでは」と感じた野坂社長は、それから首都圏のリサイクルショップ48店舗を実際に見て歩いたが、リサイクルショップでは値札がつけてない、在庫管理などはほとんど行われていない状況だった。引き取った商品はそのまま並べておいても売れるし、価格は相対取引で、傷み具合がバラバラだから同じ商品がないためだ。
「それまでのリサイクルショップは家族経営の零細ショップが中心だった」が、同社は、以前倉庫だった150坪の1号店を東京・足立区舎人に開店。開店資金は30万円だったという。買い取った商品は丹念に綺麗にした上、値札をつけ、商品の保証期間も設定し、97年にはPOS(販売時点情報管理)システムの導入も行った。
ちょうど1995年に東京都のゴミの有料回収が始まったことも事業拡大の追い風となった。開業当初、商品は個人から仕入れ、不要となった品を買い取ってもらえるところがあるということで、マスコミにも取り上げられたことで評判にもなった。
POSシステムの導入により、同社は多店舗化に乗り出し、2007年12月末現在で首都圏1都4県に直営の総合リサイクルショップ24店舗、服飾専門のリサイクルショップ2店舗、総合リサイクルショップ・フランチャイズ店舗2店舗を数える。店舗数の拡大と売上高の伸びは相関関係にあり創業以来、12期連続で増収を果たしている。
ネットで受付を行う宅配買取も強化しており、「今後も全国から買取の品物を集めていきたい。」としている。
業態開発では、服飾専門店はより外観や店内のディスプレイなどにこだわり、ショッピングモールなどへの出店を進めている。
一般の小売業より売上高利益率が高く、好不況に強い業態であることが特徴である。
2008年1月11日発表された直近の業績(2008年2月期第3四半期)は以下の通り。
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 |
四半期(当期) 純利益 |
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2008年2月期 第3四半期 |
2,460 | 165 | 160 | 91 |
| 2007年2月期 | 2,739 | 160 | 158 | 83 |
また、同期における事業別販売実績は①衣料・服飾雑貨(33.5%) ②電化製品(27.6%) ③生活雑貨(16.9%) ④家具(13.4%) ⑤ホビー用品(7.4%)―の順。フランチャイズ事業はまだ0.3%にとどまっている。
2008年2月期第3四半期は秋口の衣替えシーズンでの衣料・服飾雑貨の販売増などが寄与した。仕入れでは07年10月から出張買取の専門部門をスタートさせた。今後はこのスタッフを増強して一般顧客からの買取増加を図っていく。
店舗展開では、07年、4、6、9月に総合リサイクルショップを3店舗出店、その結果、直営店25店舗、フランチャイズ店が2店舗となった。直営店の内訳は総合リサイクル店が23店舗、服飾専門リサイクル店が2店舗。
店舗はその後、07年12月に、埼玉県川越市に総合リサイクルショップ1店舗を出店した。
2008年2月期の業績は以下の通り、
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
| 2008年2月期 | 3,330(21.6) | 222(39.2) | 211(32.8) | 116(32.0) |
以上のように、売上、利益とも高い成長を予定している。
配当については「株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、今後は内部留保の充実による財務基盤の強化と経営成績及び財政状態を勘案しつつ、株主への利益還元の検討を行っていきたい」として実施時期は明確にしていない。
同社では中古小売業市場の年間販売額を5,000億円と見ており、「粗大ゴミ回収の有料化、環境問題への消費者の関心の高まり、ネットオークションの人気などを見ても、リサイクルショップ市場は今後もさらに伸びる」と予測している。
当面の課題は、商品の確保で、現在、消費者が車などで品物を店舗に持ち込む形態(持込買取)と出張買取が中心だが、出張買取の更なる増加のため、コールセンターを開設したことに加え、出張買取専門の組織を立ち上げるなど体制整備を進めている。また、今後、同社ホームページの買取サイトや店舗案内サイトの強化を進め、全社的な買取件数の増加を図っていく。
若い発想に基づく新しい小売業態として注目される。



