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M&A 個人投資家への3つの方策 山口揚平
M&A
個人投資家への3つの方策
大型合併や業界再編を伝えるニュースを耳にしない日はない。今年5月には海外企業の株式交換によるM&A「三角合併」もようやく解禁され、これからは本格的なM&A時代に突入する。国内のM&A件数も年々増加するなか、個人投資家としてはこれをどう捉え、どう行動すればいいのだろうか。M&A業務に従事した経験を持つ山口揚平氏に聞いた。
M&Aが増えてきた3つの理由
─なぜ今、M&Aが注目されるのでしょうか?
いまM&Aが増えてきた背景としては、3つの要因が挙げられます。
まず1つめは、制度的な部分が整ってきたことが挙げられます。といっても、これはずいぶん前からの話で、法規制の問題とか会計上の問題であるとか、あとはこれから一番大きなインパクトとしては三角合併の問題。このあたりの問題が整備されてきたわけです。
2つめは心理的な面で、M&Aに対する印象が変わってきたことですね。本当にちょっと前までは「M&Aで他人の会社を買収するのはけしからん」というのが社会全体としての意識でしたが、「会社は誰のものか」という議論を経て、現在ではM&Aに対して肯定的な印象を持つまでに変わってきたのです。言い換えれば、会社というものに対して、村や町と同様に“会社は共同体である”というこれまでの認識から、そうではなくてやっぱり“会社は経済体だよね”というふうに認識が変わってきた。共同体には魂(タマシイ)がこもっているので売買するのは許されないのですが、経済体ならば売買されるのもOKというわけです。
3つめは“業界や会社が立ちゆかなくなったから”という必然性ですね。要するに産業構造を変化させなくてはいけなくなっているわけです。いわゆる業界再編ですが、日本では30~40%は終わったという印象ですね。ほとんどすべての業界で、アメリカなどのいわゆる先進国のように、1位、2位、その他というような合従連衡の構造に変わってきます。具体的には、1位、2位の企業が3位以下の企業をM&Aで飲み込んでいく形です。

