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よくわかる!J-REIT入門
昨年から続いているサブプライムローン問題の余波を受け、ほとんどの証券市場は低迷しています。もちろんJ-REIT市場も例外ではありません。昨年末に予定されていたいくつかの新規上場も中止になりました。
しかしながら、2001年9月に2銘柄で始まったJ-REITは、当初懸念されていた課題を乗り越えて着実に拡大し、わずか5年半で世界第5位の市場規模にまで成長したのも事実です。
現在は踊り場にさしかかったと言えるJ-REITですが、東京証券取引所は2008年5月を目処に、J-REITによる海外不動産の組み入れを解禁します。関係者の間では、これによってJ-REIT市場が拡大し、再び活発化することが期待されています。
こうした状況を踏まえ、本誌では改めてJ-REITにスポットライトを当ててみました。今まで関心のなかった方は、この機会にJ-REITをより詳しく知っていただき、よくご存知な方もあらためて見直しをされては如何でしょうか。
1 J-REIT(ジェイ・リート)とは何か?
REITとは
REITとは不動産投資信託のことで、Real Estate Investment Trustの頭文字を取ったものです。オフィスビル・住宅・商業施設・ホテル・物流施設・インフラ施設など、賃貸収入を生み出す不動産を所有して運用する法人(投資法人)または信託のことをいいます。
投資信託といえば、国債や株券といった「証券」を対象としています。この投資信託の世界に、不動産を投資対象とする新たなメニューとして登場したのが不動産投資信託=REITなのです。
REITは1960年に米国で誕生し、幾度かの拡大や縮小の時期を経て、1990年代から急成長を遂げて今日に至っています。
J-REITとは
日本では2000年11月、「投資信託及び投資法人に関する法律」(投信法)が改正されたことにより、投資信託の形で、不動産を投資商品、金融商品として売り出すことが可能になりました。海外のREITと区別するため、ジャパン(日本)のJを付けてJ-REITと呼ばれています。
2001年9月、最初のJ-REIT(日本ビルファンド投資法人とジャパンリアルエステイト投資法人)が上場されて以来、2007年3月にはJ-REIT全体の時価総額は約6兆3000億円に達し、わずか5年半で24倍に拡大しました(08年3月現在では42銘柄、時価総額約4兆円)。投資の新たな選択肢として、今後も成長が期待されています。
不動産と投資信託
証券を対象とする投資信託の世界に、どうして不動産が加わったのでしょうか。それは、不動産を「証券化」することに思い至ったからです。これは画期的な発想でした。なぜなら、不動産に投資するには多額の資金が必要です。中古マンション一室を購入するにも数千万円の資金が必要になります。個人投資家が一等地の高級オフィスビルを丸ごと購入するのは、まず無理でしょう。しかし証券化することによってそうした不動産が小口化され、上場されることで、個人投資家も上場銘柄を1口(ほとんどの場合、数十万円程度)から購入できるようになりました。大規模な不動産でも、その一部を所有する「大家さん」になれる、というわけです。
安定した収益が期待できる!新しいタイプの不動産投資
かつてのバブル時代には、所有している不動産の価格が上がることで、大きな売却益(キャピタルゲイン)を得られる状況がありました。そのため不動産への投資には、そうしたキャピタルゲインを期待する投機性の高いイメージがありますが、不動産を投資対象とするJ-REITはむしろ、安定した収益を期待する資産運用に向いています。
もともと不動産は、長期の運用によって安定した賃料収入を得るのに適した投資対象でした。不動産価格の上昇によるキャピタルゲイン狙いから、バブル崩壊を経て、定期的な収益分配金(インカムゲイン)への期待へと、不動産投資の流れが移りつつあるといえるでしょう。その主流となっているのがJ-REITなのです。
株式投資との比較
J-REITは証券取引所に上場されている投資信託であるため、いつでも売買でき、投資口価格(株式の株価に相当)もリアルタイムに知ることができます。一般的な非上場の投資信託と比べ、株式投資のイメージに近いといえます。
馴染みのある株式用語と比較することで、J-REITのイメージがより明確になると思います。

