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荒れ相場を乗り切るための心理学講座 第4回「評論家の言葉を真に受ける」

荒れ相場を乗り切るための心理学講座
第4回「評論家の言葉を真に受ける」
カリスマ評論家に乗せられてしまうのはなぜ?
「今の相場は株のバーゲンセール、ボクなんかホイホイ買ってますよぉ」
「この会社はね、日足もグッと上がってきて、買い時じゃないでしょうか」
株式評論家の諸先生のお話、皆さん好きですよね。たしかに、「カリスマ」と呼ばれる人の語り口には説得力があって、なるほど、と投資の参考にしている方も多いでしょう。
ただ、それで実際に儲けられるかは別問題。これだけ下がっているんだから株価は底だと思ったら、もう一段の下落があって、バーゲンセールならぬ安物買いの銭失いだったり、珍しく先生が悲観的なんで様子を見ていたら、歴史的な上げ相場に後れをとってしまったり、なんてことはよくあります。
考えてみれば、この手のカリスマの話に伴う心許なさは昔からある話。80年代末のバブルに踊って、「日経平均は5万円を超える!」と叫んでいた人は今どこに? はたまた、バブル崩壊を予想して巨額の儲けを得た「あの人」が、今度は「サブプライム問題は終わりに近づいた」なんてトンチンカンな予測を立てちゃったくらいです。
でも、不思議なのは、なぜこのように懲りもせず投資評論家の言うことを信じてしまうのでしょうか?これまでに何回も痛い目に遭っているのに、新しいお説を聞くたびに、つい「やっぱりそうだよなあ」と乗せられてしまうということは、私たち個人投資家は、愚かな大衆なんでしょうか。
そうでもないよ、と、心理学の側面から示唆しているのが、この連載のバックボーンになる考え方、「進化心理学」です。「進化」というキーワードでピンと来た人もいると思いますが、ダーウィンが提唱した動物の進化の考え方を心にも当てはめたものですね。進化心理学では、心だって環境に合わせて適応していくのだと考えて、もともとは動物に近い単純な働きしかしなかった心の動きが、最も生き延びやすい(次代に遺伝子を残しやすい)方法論を探すうちに高度なメカニズムが徐々に形 づくられて、10万年ほど前までに完成した、と考えます。もしこれが正しければ、一見すると不思議な心の働きも、実は驚くべき合理性が隠されている、ということになります。はたして、株式評論家を信じて損をくり返すという心の動きは、背後に何らかの合理性を隠しているのでしょうか!?
