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環境負荷を下げる。
廃棄物を価値ある地上資源として再生する。
アミタの使命は、あらゆる産業が抱える環境への
課題を最適の方法で問題解決に導くことです。
アミタ株式会社
代表取締役社長 熊野英介
□当期の業績について
上場後初の業績はいかがでしたか。
売上高は、個別で前年比29.1%増の39億6,110万円、連結で42億153万円(前年度連結の実績無し)でした。
営業利益は積極的な人員確保に伴う人件費や管理費の増加により1億5,347万円、経常利益はヘラクレス市場への上場費用の発生もあり1億1,589万円となりました。その結果当期純利益は5,993万円(いずれも連結)となりました。
当社の事業は人材がもつナレッジ(経験と知恵)の集積力が企業資産といってもよく、優秀な人材獲得は数年後の飛躍に欠かせぬものと考えています。上場により、高い使命感と一定のスキルをもった人材がアミタに合流(*1)してきてくれました。
*1 合流:アミタでは個々の主体性を尊重して「入社」を「合流」と呼びます。
売上と利益に貢献した主な業務区分について
述べていただけますか。
アミタには、「リサイクルソリューション事業」「CSRコンサルティング事業」「ドゥタンク事業」「認証事業」の4つの事業部門があります。
現状は「リサイクルソリューション事業」の売上が全体の90%余を占めており、当事業の業務区分を「再資源化業務」「再資源化加工業務」の2つに分けています。残りの3事業は「その他」という1つの業務区分で括っております。
当期は「再資源化業務」が売上の38.1%、「再資源化加工業務」が売上の54.4%、「その他」が売上の7.5%となりました。まだまだ全体に占める割合が小さいとは言え、環境リスク低減に向けた市場のニーズの高まりにより、「その他」で括られた3事業も年々着実に伸びており、利益貢献度を増しています。
「再資源化業務」と「再資源化加工業務」
の違いは何ですか。
「リサイクルソリューション事業」は、事業者が抱える産業廃棄物などに対し、再資源化加工と機能提供を行っている事業です。そのうち「再資源化業務」は、事業者(再資源発生元)から出た産業廃棄物(発生品)をもっともふさわしい形で再資源利用先に結びつける機能をご提供しています。
事業者から費用をいただいて再資源化する場合と、事業者から買い取り、再資源利用先に販売する2つの方法があります。
また、「再資源化加工業務」は事業者から出た産業廃棄物をアミタが培ってきた再資源化技術で再生品として加工し、資源・素材の利用先にご提供するものです。
アミタを知るにはその歩みと事業ビジョンを
理解する必要がありそうですね。
当社の創業は1977(昭和52)年です。創業当時はメッキ素材を扱っていましたが、翌年に起こった第二次オイルショックで販売不振に陥りました。そんな時、取引先から天然資源でなくても安くていいものがあったら買うという話がありました。当時、リサイクル業界といえば、瓶・紙・鉄以外は不要物だというのが常識でした。ところが不要物といわれる廃棄物を分析すると、天然資源よりも純度が高い成分が含まれていることが分かりました。
たとえば、ステンレス鋼メーカーや電池メーカーの汚泥のなかには、5%ものニッケルが含まれているものもあります。天然のニッケル鉱石よりも高い純度です。質が高いことはわかりましたが、問題はどこまで安定的に供給できるかという点にあります。つまり、資源リサイクルのポイントは、「不確実なものをいかにして確実なものにするか」にあるわけです。高い品質のものが安定的に供給できるとわかれば、その発生品は引く手あまたとなります。
その後、一貫して取り組んできたのがリサイクル資源の“品質と量”の安定供給を可能にする仕組みづくりです。30年を経た今日では、全国に広がる約300社の事業者のネットワークと自前の循環資源製造所により安定供給が可能となり、あらゆる発生元事業者と再資源利用先事業者を結びつけることのできる利便性の高い仕組みに成長しています。ちなみに、当期はさまざまな産業から生まれる年間125万トンにのぼる発生品を「地上資源」として有効活用しました。
□信頼される総合環境ソリューション企業へ
目指しておられる「総合環境ソリューション」
について聞かせてください。
環境ビジネスは、廃棄物から発生するリスクを最小化するための手段と考えられてきました。しかし、これからは積極的な予防措置、さらには産業の環境化そのものがますます求められる時代になっていきます。
ご承知の通り、京都議定書(*2)に基づいて、欧州企業や日本企業の多くは数値目標(日本6%、米国7%、EU8%)の達成に懸命に取り組んでいます。最近話題のCSR(企業の社会的責任)では持続可能な社会を実現するため「経済・環境・社会」の3つの側面で企業は社会の一員としての責任を果たさなければならないとされています。欧州各国では「CSR大臣」を設置する国も増えており、日本でも「21世紀環境立国戦略」が閣議決定され、環境CSRは世界的潮流となりつつあります。このような時代の風を受けてアミタは“産業の環境化”とともに“社会の環境化”のための問題解決にあたる事業を強化しています。セグメントでは「その他」に括られている「CSRコンサルティング事業」「ドゥタンク事業」「認証事業」です。
「CSRコンサルティング事業」は、すでに大手企業数社からゼロ・エミッション(*3)に向けた事業提案依頼が数多くあり、法律知識、リサイクル業界の市場知識、業界ごとの製造技術知識や原料知識といった専門性を活かしてご提案を行っております。また、企業からのCSR事業提案依頼も多く、森林河川を守る活動や青少年の環境教育などのご提案、プロデュースをしています。このCSR事業提案を支えているのが「アミタ持続可能経済研究所」を軸に展開している「ドゥタンク事業」です。農林水産業やその資源を地域の活性化に役立てていく理論と実践の専門家集団が、企業や自治体、地元の方々と協力しながら環境化を進めています。
「認証事業」とは、森林が適正に管理されていることを認証する「森林認証」や、持続可能な漁業・水産物を認証する「漁業認証」といった国際的な認証事業の審査業務のことで、制度面からも社会の環境化を進めています。
私たちのこれまでの経験と実績を、アミタの『地上資源採掘物語』として、3冊の冊子にまとめています。これをお読みいただければ、あらゆる産業に対する様々な環境ソリューションの提供が、事業として成長していることを実感いただけます。
*2 先進国に対して温室効果ガスの発生を抑える数値目標を取り決めた議定書です。
*3 企業から出る廃棄物を限りなくゼロに近づけることを言います。
飛躍のポイントをあげてください。
①営業力強化②再資源化加工能力の向上③成長事業の育成です。なかでも営業力の強化は最重要課題です。これまではお客様との接触面積を増やすため、拠点の拡大に力を注いできました。しかし、当社のビジネスは個人のスキルに依存する部分が多いことから、今後は各自の専門性の強化を図るとともに、お客様の潜在需要を呼び起こす営業に重点を移していきます。アミタにはこれまで接触や関係を続けてきた企業の製造部門や環境部門の責任者など約32,000件の顧客名簿がありますがこの資産を有効に活用し、お客様との絆をさらに太いものにしたいと考えています。再資源化加工能力では姫路の製造所に加え、日立化成グループと合弁で立ち上げた日化スミエイト㈱を今年4月に吸収合併しました。同製造所は茨城県に位置しており、今後、巨大市場である関東圏における事業化に弾みがつくものと期待しています。また、京丹後循環資源製造所では、食品残渣からバイオガス発電を行うプラントのオペレーションを行い、新分野の再資源化に取り組んでいます。今年創業31年目は、次の30年の1期目と考えています。再資源化市場を創ってきた環境ビジネスのパイオニアとして今後も成長を続け、新たな30年においても新市場を創造して参ります。皆様の末永いご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。






