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『08中期経営計画』は順調に進捗しており、計画の1年前倒し達成と利益目標の上方修正を目指していきます。
代表取締役社長 上田 誠太郎
前期で3ヵ年計画の初年度を終えた『08中期経営計画』は、各事業における追い風要因もあり、当初の見込みを大きく上回るペースで進捗しています。
ここでは、『08中期経営計画』の進捗状況を中心に、今後の展開について上田社長に取材しました。
『08中期経営計画』については順調な状況ですが
現在どのような手応えを感じていますか?
『08中期経営計画』の目標数値として掲げた売上高280億円、営業利益18億円、経常利益16億5千万円、当期純利益10億円、ROA9%(税引前利益ベース)は、計画初年度である前期(平成19年3月期)において全て達成することができました。しかしながら前期の状況は、当社の3事業(内装・構造・マテハン)の各市場環境において追い風を受けた面もあり、実力以上の結果と考えています。
そうした中での現在の状況については、各事業における新商品比率が高まり、利益率の向上に表れていることに手応えを感じています。また、既存商品においても、鋼材やアルミ地金などの原材料価格の高騰によるコストアップについては、原価低減・販売価格の是正によって利益改善を図っています。
当期は、1年前倒しで『08年中期経営計画』の売上規模の達成を目指し、さらに利益目標は上方修正を考えています。
『08中期経営計画』で取り組んでいる4つの
成長戦略の進捗について、お聞かせください。
『08中期経営計画』における成長戦略として掲げているのは、「主力商品のシェアNo.1維持」「各事業に適合する販売網の再構築」「新商品による他社との差別化」「海外事業の拡大と収益力強化」の4つです。
「主力商品のシェアNo.1維持」については、「OAフロア」のシェアが計画値に対して現在はまだ未達であり、この分野に一層注力していきます。「柱脚」・「水処理用チェン」のシェアは、50%を大きく超える計画値を達成しています。
「各事業に適合する販売網の再構築」としては、商品の特性ごとに販売網のマッチングを推進しています。例えば、マテハンシステム事業においては、商品に、より適合する新販路の開拓によって、従来の特約店による販売比率は変化していく一方、構造システム事業においては、「ハイリング」などの新商品の特約店による販売体制をさらに拡充し、「制震ダンパ」については設計事務所へのアプローチに注力する、といった取り組みです。
「新商品による他社との差別化」については、前述の通り、各事業における新商品比率の拡大として取り組んでいます。現在のところ、3年以内に投入した新商品の割合は全商品の約40%にまで達しています。事業別にみると、内装システム事業で約40%、構造システム事業で約60%、マテハンシステム事業では約25%が新商品で構成されています。
「海外事業の拡大と収益力強化」としては、北米でチェンの販売を担当する日立マクスコ(子会社)を通じて、「エンジニアリングチェン」の拡販を推進していきます。一方、中国でチェン製品を製造・販売している上海日立機材(子会社)による中国からの輸出は、元の切り上げと増値税還付の半減などの影響を受け、今のところ当初計画の半分程度にとどまっています。今後、この中国拠点の体制強化を進めていきます。
次の成長を担う新規分野創出の取り組み
についてはいかがでしょうか?
内装システム事業および構造システム事業においては、これまでと違った「制振・耐振」をテーマとする商品開発を進めています。これは、従来の「免震床」、「耐震工法」や「制震ダンパ」とは異なる技術による商品開発です。こうした開発テーマは、多くのお客様の振動対策へのニーズが契機となっています。
また、マテハンシステム事業においては、「高耐食性・耐摩耗性商品」の開発に取り組んでいます。
『08中期経営計画』では、08年度末までにこれらの新規分野商品の開発を推進していきます。
目標の前倒し達成を目指すこととなった現在、
次期計画についてはどうお考えでしょうか?
次期の中期経営計画は、09年度から11年度までの3ヵ年を対象期間とし、来年3月までに具体的な策定を進めていく予定です。
『08中期経営計画』での「国内ニッチ・トップの堅持と高収益化」および「売上高の伸長のみに依存しない収益力の向上」の成果を踏まえ、次期中期経営計画では、売上規模300億円を超える持続的成長の計画とともに、「事業規模を拡大させる新たな展開」もテーマとして考えています。先に述べた「次の成長を担う新規分野」の重要性が高まり、より具体的な新しい営業戦略の策定も必要と考えています。
円安傾向が続いていますが、日立機材の
事業にはどのような影響がありますか?
当社の事業の中には、日本から米国へのチェン製品の輸出と、床板やスプロケットなどの中国から日本への輸入があります。
円安による影響は、輸出において有利に働き、輸入では仕入れが割高になるので、全社的には相殺され、ほぼプラスマイナスゼロの状況となります。したがって、現在のところ業績面の懸念はあまりありません。しかし、この円安傾向は今後も継続するとは考えられません。今後の当社の輸出展開では、より価格競争力のある「エンジニアリングチェン」を海外市場へ投入していく方向で考えています。
また、中国からの輸入については、上海日立機材を通した商流を強化することで、為替相場の変動リスクを回避すると同時に、より安定的な商品の供給を確保していきます。
株主の皆様へのメッセージをお願いします。
株主の皆様におかれましては、日頃より当社事業へのご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。
日本経済の景気回復に支えられた面もありますが、ほぼ『08中期経営計画』に沿った事業の再構築も進み、利益創出の基盤も徐々に固まってまいりました。現時点での業績見通しから判断すると、『08中期経営計画』の売上規模1年前倒し達成と利益計画値の上方修正が可能な状況で計画は進捗しております。
当期の株主の皆様への利益還元については、中間・期末とも前期比2円50銭の増配により7円50銭とし、年間配当額15円の実施予定を公表いたしております。
今後さらに収益力を向上させ、安定配当の維持と企業価値の向上に努め、株主の皆様への利益還元と株式市場からの評価を一層高めてまいりたいと考えております。
これからも、当社の経営に関し、長期的なご支援を賜りますようお願い申し上げます。






