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ケネディクス株式会社
グローバルな総合不動産投資サービス業へ
開発案件に注力 資金調達でも大きな成果
―さて、当年度を振り返っていかがでしょうか。
経常利益が前年比倍増するなど好調さを持続し
ていますが、その要因は?
川島 まず外的な要因として、大都市圏を中心に 土地価格やビル賃貸料が上昇トレンドにある中 で、投資家の不動産への投資意欲は高く、不動産 投資マーケット全体に引き続き追い風が吹いた ことが挙げられるでしょう。また、懸念していた 金利もそれほど上がりませんでした。
そうした好環境下で集合住宅や倉庫など2、3
年前から仕込んできた開発案件が収穫期を迎え、
完成した物件を新たに組成した7号・8号の私募
ファンドや、当社グループのJ-REIT「日本ロジス
ティクスファンド投資法人」「ケネディクス不動産
投資法人」へ譲渡し、売却益等を確保できました。
両銘柄とも昨年、公募増資を実施して資産規模の
さらなる拡大を目指し、前者が1,000億円、後者
が2,000億円を運用資産残高のターゲットにし
ています。8号ファンドは大きな機関投資家に賛同してい ただいて300億円規模のものを組成できまし た。新たな物件取得に伴ってアセットマネジメン トの受託残高も着実に増加しています。物件調 達のスタンスは、用途・地域・規模等の多様化を 図りながら、一定以上の利回りを確保できないも のには手を出さない方針を堅持しています。また、 物件取得競争が激化の一途にある中で、とりわ け開発案件に注力してきました。耐震構造問題 などが潜む可能性もある既存物件を高値で買う よりは自らコツコツつくっていく、ということ ですね。
海外においては、米国でのアパートメント投資 を継続し、都合8棟、約2500戸の中古物件を取 得しました。リノベーション*2によって入居者の 満足度を高め、家賃を上げてキャピタルゲインを 得る計画です。
本間 その他、当期は資金調達面でも大きな成 果が上がりました。2つの大手銀行から総額 535億円に上るコミットメントライン*3を設定し ていただいたことが一つ。さらに、(株)格付投 資情報センターより新規に取得したBBB(トリプ ルBフラット)の格付けをもとに、200億円の転 換社債を発行して低利の資金手当てを実現でき ました。こうした資金調達の多様化・安定化を背 景に、既存物件の買収に比べ、多少時間がかかっ て資金効率の劣る開発案件といえども積極的に 参画していく条件が整ったわけですね。
規制強化はビジネスチャンス
―金融庁による不動産投資ファンド向け融資へ
の規制強化がマーケットに与える影響は?
川島 金融庁の規制強化は、不動産向け投融資 の過熱を警戒し、リスク管理の徹底を金融機関に 求めるものですから、不動産投資マーケットに少 なからず影響を及ぼすものと思われます。例え ば、ノンリコースローンにおいては資産の査定が より一層厳しくなるでしょう。そうした中で、どの 会社がアセットマネジメントを引き受けているの かが融資審査基準の一つとなり、いわゆる勝ち 組と負け組が明確になって、場合によっては資金 調達に行き詰って淘汰されるファンドや会社が出 てくるかもしれませんね。
本間 当社はこれまで積み上げてきた実績で、 複数の金融機関から「KENEDIXがアセットマネ ジメントを行なっているのならば融資をしましょ う」という前向きの評価を頂戴しています。もち ろん、当該融資対象物件そのものが十分なキャ ッシュフローを生み出すことが大前提ですが…。
川島 マーケットから退場するファンドが出てき た場合、その保有物件が売却されることになりま すから、当社にとって規制強化はむしろビジネス チャンスにつながると期待しています。
―昨年成立した日本版SOX法*4(金融商品取
引法)への対策はいかがでしょうか。
川島 この法律は、会計監査制度の充実と企業 の内部統制強化を求めるものですので、本格適 用される09年度の本決算に向け専任の人員を 配して準備を進めています。ただ、実際にどうい う施策を求められるのか、そのフレームワークが まだ見えてこないので、正直なところ本格対応は まだまだこれからというのが実情です。






