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ケネディクス株式会社
グローバルな総合不動産投資サービス業へ
国内の商業施設ポートフォリオをもとに
オーストラリアでファンド組成
―では次に、新年度の事業戦略についてお聞か
せください。
川島 国内の不動産マーケットは規制強化の影 響を受けつつも、不動産価格の上昇トレンドと物 件取得競争も相変わらずで高止まりの状況が続 くと見ています。したがって、当期以上に開発案 件へシフトしていくことになるでしょう。郊外型の 商業施設案件や、医療・介護施設やビジネスホテ ル、社宅や寮などのユニークな投資を全国レベ ルで展開していきたいですね。また、保有不動産 を有効活用できていない会社のM&Aや海外の 投資資金を活用したプロジェクトを立ち上げる予 定です。
本間 海外からの投資資金といえば、かつては ハイリスク・ハイリターン型の運用を求めるもの が多かったのですが、期待リターンがそれほど高 くない長期安定志向の資金が外から入ってくる時 代に入ってきました。
―重点施策を具体的にお願いします。
川島 新年度の目玉となるのは、本間がいま言 及した時代の流れを受けて、商業施設を中心に ポートフォリオを組んでオーストラリアのエクイ ティ資金をつかってファンド化するプロジェクト です。ファンド化に必要な物件はほぼ手当てがつ き現在、準備が大詰めを迎えています。
国内市場においても当社グループのJ-REITの 継続成長を投資家の皆様にアピールしていかな ければなりませんので、引き続き一定以上の利 回りを得られる物件の調達と開発に注力していく 方針です。
本間 先ほど川島が挙げたM&Aに関して補足す ると、その実行部隊として「戦略投資部」を新設し ました。当部には、M&Aを担当する「エクイテ ィ・グループ」に加え、医療・介護施設等の投資に 特化した「シニア・ヘルスケア・グループ」、従来の 債権投資マネジメント部を改編し、事業再生案件 等に専門的に取り組んでいく「スペシャル・インベ ストメント・グループ」を設置しています。
優秀な人材を確保して
世界を視野に入れたビジョンを実現
―KENEDIXの特徴の一つである海外展開は
いかがでしょうか。
川島 現在の海外展
開は米国西海岸に集中していますが、近い
将来に東海岸へと投資エリアを広げる計
画です。中国では上海に駐在員を置いて投
資機会を探っており、
東西ヨーロッパの不動産マーケットの動向も常に
ウォッチしています。中長期的なビジョンとして、
不動産に関わる投資機会があれば世界中どこへ
でも馳せ参じ、国内の顧客投資家のゲートキーパ
ー(門番)として、投資機会をマネジメントできる
ような会社にしていきたいと考えています。本間 目指すはグローバルな総合不動産投資サ ービス業。二人三脚でこのビジョンに向けて邁進 していきたいですね。
―今後の課題を挙げるとすれば。
川島 人材の確保ですね。社員一人当たりが稼 げる利益には自ずと限界がありますから、会社の 成長を促すためには定期的に優秀な人材を補充 していかなければなりません。ここ数年は毎年、 15~20人を採用し、昨年からは新卒の採用も 開始しました。即戦力と育成の2本立ての人材戦 略を採っているわけですが、育てるには時間がか かりますし、プロフェッショナルな人材は業界で 引っ張りだこですから、容易には確保できません。 よりよい人材をいかに手当していくか、そのマネ ジメントは経営トップとして悩ましい問題です。
本間 当社はこれまで、辞める人間がほとんど出 ないこということで評判をいただいています。既 卒・新卒を問わず優秀な人材にKENEDIXで働き たいと思わせるような魅力的な会社にしていくこ とが、われわれ経営者に科せられた使命のひと つなのでしょうね。
―本間会長、先達として新社長へのアドバイス
があればお願いします。
本間 彼なら大丈夫と信頼して任せたわけです から取り立てて言うべきことはありませんが。あ えて言うならば、会社全体を見なければならない 社長という仕事に就き、目の回るような毎日の中 で、無駄な時間を大切にして、それをエンジョイ する余裕が必要だということでしょうか。“無用の 用を知らざるは有用の用を知らず”ですね。
―では最後に川島社長、投資家の方々へメッセー
ジをお願いします。
川島 大型物件に投資をする同業他社に比べ、 当社の取り組みは地味に見えるかもしれません が、堅実に顧客投資家の利益を守り、不動産マー ケットの環境が変化しても、確実に成長軌道を維 持できる経営を目指しています。株価はもとより、 配当性向も徐々に向上させて、投資家の皆様にと っても当社がより一層魅力ある会社にしていきた いと考えています。今後ともご支援のほど、よろ しくお願い申し上げます。
平成19年3月吉日
【用語解説】
*1【ノンリコースローン】不動産融資において返済原資を当該不動産が 生み出す収益に限定した融資法。非遡及型融資ともいう。
*2【リノベーション】老朽化したビル、マンション、アパートなどの機能や用 途を変更して性能を向上させ、資産価値を高めること。入居者の満足 度が向上する。
*3【コミットメントライン】融資先と銀行があらかじめ契約した期間・融資 枠の範囲内で、融資先の請求に基づいて、銀行が融資を実行するこ とを約束(コミット)する契約。
*4【日本版SOX法】米国のサーベンス・オクスリー法(SOX法)に倣って、 会計不祥事やコンプライアンスの欠如などを防止するため、昨年6月 に成立した金融商品取引法に規定されている。
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